子どもからはじめる個人将来計画(ワタシ×ミライワークショップ)
「子どもからはじめる個人将来計画」とは
個人将来計画とは、専門職主導のケアプランやリハビリテーション計画を補完するものとして、 アメリカの知的障害者の地域生活支援分野で開発されたものです。当法人では「子どもからはじめる個人将来計画」 を次のように考えています。
障害をもつ子どもの関心や興味をもとに、さまざまな活動に取り組む機会を創り、「どうありたいか、何をしたいか」 という将来像(希望・夢・ビジョン)を本人と本人にかかわる者たちが協働して描きます。
「子どもからはじめる個人将来計画」が目指すことは、障害をもつ子どもが、あたりまえに一人の人として尊重され、 ありのままに受け容れられ、地域のつながりの中で育ち、自分らしく生きていくことをサポートすることにあります。
1本人を中心にする。
家族や支援者の思いではなく、本人の思いを中心にして計画を策定します。
みんながワタシのことを見てくれている!主人公はワタシ!
どんなに障害が重くても、ワタシらしく生きていきたい!
どんなに障害が重くても、ワタシらしく生きていきたい!
2本人の関心、興味、特技、潜在的可能性に焦点をあてる。
「~が好き」「~をしたい」という本人の思いにもとづいて計画を作成します。
「思い」がわからない?
共に意思決定して、たくさんチャレンジしていきたい!
共に意思決定して、たくさんチャレンジしていきたい!
3互いに学びあうプロセスや、ネットワークづくりのプロセスを重視する。
計画の結果よりも、本人や関係者がともに語り合い、本人の思いや願いについて 理解を深める過程や、模索しながらエンパワメントしていく過程を重視します。
専門的な視点や支援って?
生活者の視点でひとりの子どもとしてワタシを見て!
いろんな人とつながって成長していく。地域で暮らしていくのだから!
生活者の視点でひとりの子どもとしてワタシを見て!
いろんな人とつながって成長していく。地域で暮らしていくのだから!
「子どもからはじめる個人将来計画」のプロセス
Step1 | :個人プロフィールの作成【ワタシ×ミライワークショップ】 |
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1. アイスブレイク | |
2. 個人プロフィールの作成 その1:「○○さんのこれまで」 | |
3. 個人プロフィールのマッピング その2:「わたしってこんな人」 | |
4. 「やってみたいこと」のリストアップ 「○○さんがしたいこと」 | |
5. 「やってみたいこと」の焦点化 | |
6. ふりかえり | |
Step2 | :計画の作成【計画作成会議】 |
1. 本人の思いの確認 | |
2. 個人プロフィール:ライフプランの作成 | |
3. 個人プロフィール・ライフプラン・支援計画の検討・作成 | |
Step3 | :活動の実施 |
本人の思いを受け止めていく | |
Step4 | :計画の見直し【計画検討会議】 |
本人の思いを確認しあい、臨機応変に計画を修正 | |
Step5 | :分かち合い |

「個人将来計画」による個別的な支援に加えて、2010年~2011年の2年間には、障害をもつ
子どもによるグループ活動を導入し、自立に向けた支援を行うための活動に取り組んできました。
地域のなかで子どもたちが力を合わせて活動する機会、地域活動に参加する機会、さまざまな人と
一緒に体験の機会を創るものです。
障害をもつ子どもはその年齢に合ったさまざまな体験をしてきただろうか。
思いを言葉で表現することの難しい子どもの思いをわたしたちは受け取っているだろうか。
思いを言葉で表現することの難しい子どもの思いをわたしたちは受け取っているだろうか。
それがわたしたちの支援の出発点です。本人だけで何かを選択することや自己を決定することが 難しいからこそ、ともに意思決定しながらさまざまな体験にチャレンジし、それらの活動を 通して本人の思いを受けとめていくプロセスを繰り返すことが大切です。