見出しへ戻る

のんちゃん 便り

114  2005年 11月

修学旅行

10月31日、11月1日の一泊二日、望は三重県へ修学旅行に行ってきました。良いお天気に恵まれ、楽しい旅行をしてきたようです。友達と一緒に露天風呂にも入ったとか。看護師さんも同行してくれ、夜の医療的ケアも心配することはありませんでした。ただ、2人も車椅子利用の児童がいるのに、リフト付のバスが「費用」の問題で出ず、車椅子をたたんで車体の荷物入れに入れ、望は抱っこされて乗り込み、座席に座位保持椅子を取り付けて座りました。先生方は重労働でした。天気で良かったですが、雨だったら乗り降りの際、車椅子も子どもも濡れてしまいます。

望のお土産は「くらげ」の小さなぬいぐるみ。お父さんにはキーホルダー、母には携帯ストラップを買ってきてくれました。携帯ストラップは4色入りで、父、母、祖父が携帯につけ、望もかばんに付けています。

先生が望の代わりに、そして友達も、旅行のようすを作文や手紙を書いてくれましたので、以下に転載します。

<先生>『バスの中では、クイズや歌で楽しみました。クイズはちょっと分かりにくかったけれど、歌は楽しかったです。踊りだしそうな感じでした。イルカ島に着いて、はじめに見たのはイルカのショーでした。サッカーボールを口でキックしたり、空中で輪をキャッチしたり、すごく楽しいショーでした。

 鳥羽水族館では、活動班の人と一緒に館内を回りました。大きな魚がゆっくりと泳いで近づいてきたので、ビックリしました。「のんちゃん、こわい?」とみんなが心配してくれました。サメの人形が天井につるしてあるところで「ハイ、ポーズ!」みんないい顔で写真を撮りました。MさんやOさん達に車椅子を押してもらっていろんな場所を回りました。少し疲れました。

 旅館に着くと、301号に入りました。早くみんなと遊びたくて「オーイ、みんな来て。早く遊ぼうよ」と大声で叫びました。でも、残念ながら遊び時間が少なくて、すぐ夕食になってしまいました。夕食は、ハンバーグ、お造り、牛肉と野菜の炒め物、茶碗蒸しと食べきれないくらいいっぱいでました。私はごはんより早く遊びたいなあと思いました。

 夜になって、マリンランドに行きました。ペンギンタッチや魚タッチがありました。でも、私はタッチがこわくて、先生や友達の手を借りてタッチしました。タッチした人から「ざらざらしてたよ」と教えてもらいました。生き物を見るのも苦手な私です。タッチなんて…。恐怖で身体が縮まりそうでした。代わりにタッチしてくれてありがとう。

 宿舎に帰って、お土産を買いました。KさんやNさん達が、ふわふわのマンボウ人形を買ったので、私も欲しくなりました。でも、売り切れだったので、くらげの人形にしました。部屋の人達で買った人形を並べたり抱っこしたりしました。嬉しくて寝る時も一緒に寝ました。

 あくる日もいい天気でした。スペイン村に向けて出発です。眠いけど楽しみにしていた乗り物に乗りたいので、がんばりました。活動班の人達が「これはのんちゃん乗れるかな」と考えながら歩いてくれました。「フライングドンキホーテ」という円形のキャビンに乗って地上45mへ。海が見えて景色がきれいでした。しばらくして、メリーゴーランドに乗りました。Oさんと私が乗った後出発になり、班の他の人達が手をふってくれました。私も手をふりました。結局、みんなで乗ることになり、2回乗りました。ラッキー!

集合時間が近づいたので、急いで行くとパレードの真っ最中でした。いろんな色の服で着飾ったスペイン人が踊りや曲芸をしながら歩いていました。私はたくさんの人達に握手してもらいました。名前を聞かれて「望」と答えましたが、ちょっとはずかしかったです。パレードの最後にみんなで中に入って一緒に踊ってもいい場面がありました。「どうしようかな」と迷ったけれど、思い切って参加しました。とっても面白く楽しい修学旅行でした。』

<Mさん>『活動班でのんちゃんはとても楽しそうでした。水族館ではオットセイのはくせいにおどろいていました。ジュゴンやアザラシなども見ました。

スペイン村では「フェスタトレイン」というフェスタ広場を一周するトレインに乗りました。トレインに乗った時に出てきた鹿の人形に少しこわがっていたみたいです。メリーゴーランドに、のんちゃんは2回乗りました。

帰りのバスの中では、みんながおかしを食べているのを見て、「食べさせてくれ!」とよくねだっていました。特に、Kくんに食べさせてと言っていて、帰りのバスはなかなかねれませんでした。』

<Kさん>『部屋に入ってから、のんちゃんは生活班の人たちとねころがっておにごっこをしました。ズボンがぬげてばっかりでした〔笑〕。そして、ご飯を食べるとき、のんちゃんとRくん(車椅子使用の児童)の2人、真ん中で食べようとしていたのですが、のんちゃんは、同じ班の人を見つけて「あっちへ行きたい」というふうに先生に言って、やっとのことで同じ班の人の近くで食べることができました。

寝る時間になると、みんなが気になるみたいでなかなか寝ませんでした。でも、みんながねる時にはぐっすりとねむっていました。のんちゃんの横には、看護師さんがいっしょにねました。』

<Mさん>『のんちゃんは、バスの中でじゃんけんをして遊んでいました。私はねようとしたけど、のんちゃんが顔をたたいてきたのでねれませんでした。りょかんの部屋では、かくれんぼやおかしを食べたりしました。のんちゃんは、私のグミのおかしがほしいというので、私の分はほとんどのんちゃんが食べてしまいました。そして、ねるとき、私はのんちゃんのとなりでねていました。けど、のんちゃんがたたいてくるので、あまりねれませんでした。

そして、パルケエスパーニャでは、のんちゃんはすごくこうふんしてたのしかったです。帰りのバスでは、のんちゃんにまたグミをあげてしまいとうとうなくなってしまいました。楽しい修学旅行になりました。』

<Iさん>『ホテルでおみやげ物屋さんに行くと、のんちゃんがいて、先生に(車椅子を)押してもらいながら買い物をしてました。そして、くらげのぬいぐるみを買っていて、先生がのんちゃんの手にぬいぐるみをかけてあげると、上下にふってとっても喜んでいたし、看護師さんにみせて「いいでしょ」と自慢していました。先生が「まだお母さんの買ってないねんで」と言ってもルンルン気分でどうでもいい感じでと~てもうれしそうでした。これが私の見た楽しそうでおもしろかったのんちゃんです。また今度会った時にお話します。』



113号 見出しへ戻る 115号